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SWEET SWEET HOME

SWEET SWEET HOME

2002 -滞米中-

Cくんに会うのはこれで3回目だった。

渡米する1年弱前、私は会社の旅行でロスを訪れ

1日だけCくんに会っていた。

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実はこの時、1年前から通っている英会話学校の成果が
みじんも出ず、まともな会話はおろか、Cくんが
何を言っているのもわかりませんでした。
彼はよく私に付き合って、あちこち連れて行ってくれたな
と思います。
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これは私の初めての国際恋愛、

初めて外国で生まれ育った人を彼氏に持った。

しかしこのCくん、悪い人ではないんだけど

恋愛するには私とかなりかみ合わなかったんです。




渡米したこの頃には英会話学校の成果が現れ、

なんとか相手の言っていることが理解できていた私。


初めて会った日はディナー食べて、バーでゆっくり話をした。

その次の週末、2回目のデートに誘ってくれた。

アナハイムへナイトゲームを見に行った。

なんとなくお互い自然にキスした。

帰りに寄ったレストランバーでお互いの気持ちを話し、

私たちは付き合うことになった。


その次の週末、1泊でメキシコへ遊びに行くことになった。

国境まで歩いていけるほど近いところにあるサンディエゴのモーテルに宿を取り、

まずは荷物を置きに二人で入った。


二人っきりになってちょっといいムード。

ベッドに倒れこんだら、Cくんがだんだん興奮してきて

ちょっとちょっと、と思う間に

私に後ろからしがみつき、

服の上から私に向かって腰をあてて回してきた。

鼻息がとても荒く、数分前の彼とは全く違う。


すっごく驚いた。

こんなに感情をむきだす人はじめて。

まだ日が浅いのに、一緒の部屋に泊まったことを

ちょっと後悔した。


とりあえず、メキシコへ行こう!ということになり

「ソレ」は置いておいて、歩いてメキシコ、ティアワナへ。


ティアワナの週末はかなり熱く激しかった。

あちこちのクラブから大音量の音楽が外へもれ

町中がクラブになっていた。


飲んで踊って楽しんで。

モーテルに帰ったのは夜中の2時を回っていた。



シャワーを浴びて汗を流して、

もう遅い時間だから彼も眠いだろうと思いきや

Cくんは私を抱きしめてきてキスしてきた。


結局「ソレ」をしてしまったんだが、

Cくんはかなり荒っぽかった。

最後の方は、ただ痛いだけだった。

中途半端にやめてシラけるのもイヤだなと思い

もう少しだから我慢しようと思って我慢した。


次の日の朝、ひりひりしていた。


なのに、Cくんは朝から求めてくる。

痛いからダメ と断ると

一度はわかってくれたものの、

また求めてくる。

しぶしぶOKした私だったが、痛いと言ったから

昨日みたいに激しくないだろう と思ったら

同じくらい激しかった。


だから途中でやめてもらった。



それから3週間後、Cくんと会った。


実は渡米してからメキシコへ行くまでの3週間

私とCくんは毎週末会っていたから、

会えなかったこの3週間はとても長く感じた。


今まで毎週末会っていたんだから、

私は週に1回は会えるものだと思っていた。



ここらへんからいろいろな食い違い(=私の不満)が出始める。




2週目の週末にCくんと電話で話をした。

その時、今週末は仕事だから会えないと言われた。

当時の私は、まだまだ知らない英語や言い回しがたくさんあって

私なりに本から学んだ英語で気持ちを伝えた。


suminy「I feel lonly」

Cくん 「lonly? wow・・・」

suminy「(はぁ?wow?)」


今思えば私の言った言葉は、寂しいは寂しいでも

友達も家族もなく、孤独で寂しい というニュアンスの寂しいだった。

が、当時の私は

「アンタに会えなくて寂しいって言ってんのにwowだぁ?」

と、解釈し ぷち ときた。



というわけで迎えた3週目のデート。

ちょっと怒っていた私だが、能天気に「Hi-----!!」と

現れるCくん。



早速、私の気持ちをぶちまけた。

なぜこんなに会えなかったのか、仕事の休みは一体いつなのか

という感じの内容。



彼の生活スタイルを知ってちょっとがっかりした。


Cくんは平日はミリタリーの仕事。週末は環境関係の仕事を

持っているらしく、1週間ずっと休みがない。

たまにシフトがずれたり、早く仕事が終わる時があるが

その日にならないとわからない。


当然そんなもの信じられるわけがない。

私が日本人で言葉がわからないからってだましているんだ。

自分の住んでいる街には別に彼女がいるんだって思った。


それからはあまり彼のことを考えたり、待ったりするのはやめた。

自分の好きなことをして、遊びに出かけたり勉強したりした。


彼は1ヶ月に1~2回連絡をくれた。

たまーに私たちは会った。

半日の日もあれば数時間の日もあった。

仕事が早く終わった日はロスまで来てくれて

泊まって次の日の朝、仕事のため戻っていくときもあった。


最初は彼の言い訳を疑っていたし、彼も私に信用されてないとわかっているようだった。

でも何回か会ううちに、それは嘘ではないとわかってきた。

彼は毎回目の下にクマを作り、どことなく疲れた顔をしていて

Hが終わると、ものすごく早く眠りについた。

会っている間も仕事先からの電話もあった。



でもこんなに会えない彼氏なんてイヤだ と思った。



そこで私はふと、

「アメリカ人てみんなこうなのかな」 とおもった。



私にとってアメリカ人の男女の付き合いは、

お互いが独立し個人として認め合う付き合い。

というイメージが強かった。



だからこそ、2週に1回くらいしか会わなくて

お互いの「自分の時間」を尊重しあっているんだろうか?

そして会ったときはとてもとても相手を思いやって

愛情をいっぱい表現する んだろうか? と思った。



ある日、Cくんに別れ覚悟で話をした。

もう少し恋人同士らしく頻繁に会えないだろうか?

みたいなことだ。


すると彼は、私の言い分を受け入れ理解したうえで

それはできない と言った。

彼は自分の生活費と親への仕送りのために働かなければいけないので

この生活スタイルを変えることはできない と言うのだ。

もし、suminyがそれを受け入れられなくて、結果別れたいのなら・・・。

仕方がない。でも俺は別れたくない。

ただどうしても、俺は生活スタイルを変えることができないんだ。


と言ってのけた。



「じゃぁ別れましょう」と口から出そうになった。

でも、とどまった。

Cくんとの付き合い方はこれでいいのだ。 と割り切ることにした。



本当は、ホストマザーからもこの頃にはCくんと別れなさい と言われていた。

こんなにsuminyを放っておく男なんてダメよ。 と。

アメリカ人の友達にも言われた。

こんなにsuminyを放っておく男を待っているなんて時間の無駄!

suminyをもっと大切にしてくれる、次の男をさがしなよ。 と。

ホントは私もそう思ったけど、なんだかんだ言って

そのときはCくんを失うのがちょっとさみしかったんだなー。



そんな気持ちであったものの、CくんのHが相変わらずだという不満は継続中だった。



付き合いも数ヶ月たった頃には、仕事帰りにやって来た汗まみれの彼は

ディナーの前にシャワーを浴びたい と言い

(銭湯なんてあるわけないので)モーテルへ行きシャワーを浴びる。

そしてそのまま二人でそこで仲良くしていることがしばらく続いたことがあった。


彼はかなり疲れていた顔をしていた時期だったので、

私もついかわいそうに思い、しばらくそれに付き合っていたのだが

さすがに続くと不満に思った。

それにやっぱり激しくて痛い。

言っても笑顔で聞き入れない彼。

オンナはそうされる方がイイって勘違いしているんじゃないかとよく思った。



こんなこともよくあった。


友達との先約を入れていた日、急に彼から電話が入り

「仕事が早く終わりそうだから今からロスに行くよ」 というのだ。

「でも先約があるから、その時間はだめだよ」 と伝えると

「今日は時間がそんなにないんだ。明日早いから夜に帰らなきゃいけない」 という。

「でも、先約だからダメなんだ。残念だけど。ゴメンネ。」

というと、しばらく考えた後で

「それはキャンセルできないのか?」 といった。


とある11月の週末、友達の家でポットラックパーティーがあった。

私は日本食を作って持っていった。

と、またCくんから電話があり

「今からロスにいけそうなんだけど、今日は空いているかい?」 と言う。

「残念だけど、今日は友達の家でパーティーがあって、行くって言ってあるから」

と言うと

「ダメなのかいっ?suminyは僕と会うよりもパーティーへ行くのかい?」

と言うので

「前からの約束なのよ。それに行きたいパーティーなの」 と言ったら

「僕が遊びに行くんだよ?行かないってことはできないの?」などなど言われた。


・・・・なーんか勝手。

急に電話かけてきて(急にじゃないと都合つかないんだろうけど)

こっちにも都合あるのに、都合言ったらキャンセルしろだのなんだの。

Hも自分勝手。

痛いとか優しくしてよとか言ってんのに、

「僕は激しいのが好きなんだ。(^-^)」と言ってスタイル変えないし。

理屈も勝手。

別れ話の時も、結局私の要望一個も受け入れなかったし。



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将来の話に成ったときがあった。



ある日曜の朝、Cくんから電話がかかってきた事があった。

これから仕事へ行くので、その前に電話をしたと言う。

何かの話の流れで彼はとても自然に

「そして僕は、将来のまだ誰だかわからないけど、僕の奥さんと

一緒に住む家を買うんだ。犬も飼ってね、家族でゆっくり過ごすんだ」

と夢を語りだした。

誰だかわからない奥さん?

私はあなたの将来の中に入っていないわけ?

と、驚きと小さなショックがあった。



そこで私は、アメリカ人って「付き合いと結婚」は別って考えるものなの?

と、思った。




さらに彼との付き合いの「割切り度」が増したことがあった。

レストランでランチを食べながら、いろいろ話していたとき、

ある話題の流れで私が

「アナタは将来の結婚って考えているの?」

と聞くと

「ゆくゆくはね」 と言うので

「2~3年後あたりってこと?」 と聞くと

「ええっ(とても驚く)!! とんでもない。今は一人で生活していくのがやっとだ。

結婚なんて当分、あと10年はできないよ」 と言う。

そんなに働いているのに・・・。節約が足りないんじゃねーのか?

と思ったが

何より彼の驚き具合にびっくりした。

あれほどまでに完全否定されるとは。

私との付き合いって一体・・・?

これも日米人の考え方の違いなの?それとも恋愛観の違い?

単に私との付き合いを軽く見られているだけ?



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あらゆるびっくりが、私の中で

「アメリカ人てみんなこういう考えなのだろうか」

「アメリカ人ってこういう付き合いなんだろうか」

そしてそれが

「外国人ってそう考えるのか?」 に変わっていく。


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彼と結局1年弱付き合って、

彼は本当に私を好きで、他にオンナはいないということがわかった。

ただ、そのお互いを想う「好き」という気持ちを、

私たちはお互い違う形で抱いているんじゃないか思った。



いろいろあって帰国の日が突然やって来た私。

どう考えても彼の都合上、Cくんとは会う時間がない と思った。

そうしたら次の日電話があり、時間できたから今から会いに行くと言う。

彼と数時間会えた。そのとき帰国を伝えた。

「そんな急だなんて。見送りにもいけないじゃないか!」 といわれた。

帰国は4日後だった。

帰国のいきさつなんかの話をしていたら、

あっという間に彼が帰らなければならない時間になった。

びっくりしたことに、彼は別れ際泣いていた。

彼は彼なりだけど、私を本当に好きでいてくれたんだなって思った。



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帰国して早々、イラク戦争が開戦され、

Cくんはクゥエートへ行った。

毎日米軍兵○名死亡というニュースにドキドキしていた。


Cくんはクゥエートでは仕事がないときは全くヒマらしく

最初の頃では考えられないくらい頻繁にメールをくれた。

手紙もくれた。

私も嬉しかった。


でも、この恋愛は先のない恋愛だとお互いわかっていたんでしょう。

彼が数ヵ月後米国へ帰国し、いつもの日常に戻ったら

自然と連絡がなくなり、私もする事はなかった。

「自然消滅」って懐かしい気がした。

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この最初の国際恋愛で感じたことはたくさんあった。


相手の大げさなくらい彼女を誉める愛情表現の受け入れ方に戸惑った。

最初はレディーファーストになじめなかった。

西洋人は不満を言っても理解するが受け入れないというイメージがついた。

西洋人は「その時はそう思った」的考えなんだというイメージがついた。

とどのつまり、西洋人は自分勝手だというイメージがついた。


これらが、今のOZの彼との恋愛に少なからず影響を残しています。

彼がこの誤解を解いてくれる人だといいなと思っています。


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Cくんと自然消滅したのは、2003年の時でした。

帰国後私は、日本人男性の女性を見下した発言にしばらく馴染めず、

しょっちゅう嫌な気分で日々過ごしていました。



つづく
















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